細胞内分解とシナプス構造の科学:オートファジーとPSD
エディンバラ大学臨床脳科学センター ◇ イギリス エディンバラEH16 4SBエディンバラバイオクオーターチャンセラーズビルディング エディンバラ大学臨床脳科学センター
発行日:2025年4月25日
本稿では,オートファジーおよびシナプスに関する研究について,筆者がこれまでに携わってきた成果を含めながら解説する.オートファジーは真核生物に広く保存されている細胞内分解システムであり,細胞や個体の恒常性維持において重要な役割を果たしている.第I部では,オートファジーの分子機構,オートファジー関連遺伝子ノックアウトマウスの表現型,およびオートファジーの測定方法を中心に,この分野の研究の全体像を概説する.シナプス後肥厚(PSD)は,興奮性シナプスの後部に形成されるタンパク質の集積構造であり,シナプスの構造と機能において重要な役割を担っている.第II部では,データ分析による新規PSDタンパク質の同定,生後発達期におけるPSDのタンパク質組成の変化,そしてイメージングによるシナプスの網羅的分析「シナプトーム解析」について解説する.
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