Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 97(6): 755-762 (2025)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2025.970755

特集Special Review

エネルギー代謝とその恒常性維持機構NADHセンサーであるCtBP2に焦点を当てながらEnergy metabolism and homeostatic maintenance—With an emphasis on NADH-sensor CtBP2

筑波大学医学医療系内分泌代謝・糖尿病内科University of Tsukuba, Institute of Medicine, Department of Endocrinology and Metabolism ◇ 〒305–8575 茨城県つくば市天王台1–1–1 健康医科学イノベーション棟704 ◇ 1–1–1 Tennodai, Tsukuba, Ibaraki 305–8575, Japan

発行日:2025年12月25日Published: December 25, 2025
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代謝は肥満,糖尿病などの狭義の代謝疾患のみならず,免疫異常,がん,胎内発達障害など広範な病態に関与しており,その恒常性は代謝変動を認識するセンサー分子によって精緻に制御されている.NAD(H)によって活性化される転写共因子CtBP2は健常ではメタボリックシンドローム関連遺伝子の発現を抑制しているが,肥満では各臓器で増加する脂肪酸CoAによって不活性化され,病態発症に寄与している.肝臓での糖新生,脂質合成の同時亢進や膵β細胞の経時的な機能低下など肥満病態に特徴的な病態を説明し,肥満病態を超えてさらに幅広い生命現象・病態に関与することが明らかになってきた.CtBP2はエネルギー代謝の状態をモニターしており,本稿ではその役割の解明から得られる新しいアングルからの代謝の理解を概説する.

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