Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 97(6): 805-813 (2025)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2025.970805

特集Special Review

脂質代謝を制御する転写因子の老化に伴う機能変調Age-associated functional alterations of Transcription factors regulating lipid metabolism

富山大学和漢医薬学総合研究所複雑系解析分野Division of Complex Biosystem Research, Institute of Natural Medicine, University of Toyama ◇ 〒930–0194 富山県富山市杉谷2630 ◇ 2630 Sugitani, Toyama-shi, Toyama 930-0194, Japan

発行日:2025年12月25日Published: December 25, 2025
HTMLPDFEPUB3

脂質代謝は脂肪酸やコレステロールをはじめとする脂質の合成・分解・輸送・貯蔵に関わる一連の生体内プロセスであり,さまざまな生命現象の基盤をなしている.そのため脂質代謝の恒常性の維持には高度に統御された分子機構が存在し,とりわけSREBPやPPARαに代表される転写因子による遺伝子発現の制御は,脂質代謝にとどまらず全身の代謝維持において中心的な役割を担う.こうした制御機構は,加齢に伴う生理的変化の影響を強く受けることが知られており,脂質代謝の破綻やそれを担う転写因子の機能変調が加齢に起因する代謝異常の一因となる.近年では,転写因子の発現や活性を標的とした分子操作技術の進展により,老化に伴う転写因子の機能変調を基軸とした代謝変動の理解が進んでおり,本稿ではこれらの知見について概説する.

1. はじめに

生体内脂質は,多様な構造と機能を有し,生体膜の主要構成成分としての役割に加え,エネルギー貯蔵やシグナル伝達,膜動態の制御に重要な役割を果たしている.脂質代謝は,脂肪酸やコレステロールの合成・分解・リモデリングを経て,細胞内外の脂質プールを動的に調整しており,その恒常性の維持には高度な分子機構が関与する.こうした脂質代謝のバランスは,生活習慣の乱れや加齢に伴って徐々に変化し,その破綻が種々の病態の発症や進展につながる.

脂質代謝の制御においては,遺伝子転写レベルでの精緻な調節が重要であり,多様な転写因子が代謝酵素や輸送体の発現を協調的に制御することで,生理的な状態だけでなく,老化や病態に応じた応答を実現している.本稿では,トリグリセリドやコレステロールを中心にこれら脂質代謝をつかさどる主要な転写因子を概説し,主に脂肪酸代謝を制御する転写因子の老化に伴う変動と老化関連疾患との関連を解説する.

2. 脂質代謝の概要と主な制御因子

脂質代謝は,脂肪酸の合成と分解,コレステロールの合成・輸送,ならびにトリグリセリドの貯蔵と動員という多様な経路から成り立っている.脂肪酸合成は,主に肝臓や脂肪組織で行われ,アセチルCoAを出発点としてFASN(fatty acid synthase)などの酵素の作用により進行する.一方,脂肪酸の分解は主としてミトコンドリアにおけるβ酸化によって行われ,産生されるアセチルCoAはTCA回路へ供給されエネルギー生産に寄与する.トリグリセリドは,脂肪滴として細胞内に貯蔵される主なエネルギー貯蔵形態であり,エネルギー需要が高まる状況下では,リパーゼにより加水分解されて脂肪酸が遊離される.コレステロールは,細胞膜の構成成分として不可欠なだけでなく,ステロイドホルモンや胆汁酸の前駆体としても重要な役割を担っている.その合成は脂肪酸と同様にアセチルCoAを出発点に多段階の酵素反応を経て行われ,特にHMGCR(3-hydroxy-3-methylglutaryl-CoA reductase)が律速段階を担う.これらの脂質代謝経路は酵素による反応で進行し,酵素は転写因子によって遺伝子発現レベルで厳密に制御されている.

まず,脂肪酸およびその代謝産物であるトリグリセリドの合成経路は,インスリンや糖に応答して発現・活性化されるSREBP-1c(sterol regulatory element-binding protein 1c)およびChREBP(carbohydrate response element-binding protein)によって制御される1, 2).SREBP-1cは主に肝臓においてFASNの発現を誘導し,ChREBPは糖代謝と脂質合成の連関を担う.また,脂肪組織ではPPARγ(peroxisome proliferator-activated receptor γ)が脂肪滴形成やトリグリセリド合成関連遺伝子の発現制御に関与し,脂肪細胞分化や貯蔵機能の調節を行う3).一方,脂肪酸の分解経路であるβ酸化では,脂肪酸をリガンドとして活性化されるPPARαが中心的な役割を果たし,β酸化に関連する酵素群の転写を促進する3).加えて,飢餓などの栄養ストレスに応答して活性化するCREBH(cAMP response element-binding protein H)もβ酸化関連遺伝子の発現を促進し,絶食時やエネルギー欠乏時の代謝適応に寄与する4).またトリグリセリドの加水分解は主に脂肪組織,ならびに一部は肝臓や腸管において行われる.この過程は,ATGL(adipose triglyceride lipase),HSL(hormone sensitive lipase)などのリパーゼによって行われ,その発現はPPARα, CREBHに加えFOXO1(forkhead box protein O1)といった転写因子によって制御されており,エネルギー需要の変化に応じた脂肪酸動員を可能にしている3–5).コレステロール代謝では,SREBPファミリーに属するSREBP-2がSCAP(SREBP cleavage-activating protein)を介して細胞内コレステロールを感知し,コレステロール量に応答した合成や輸送の制御を行うことでコレステロールの恒常性を厳密に維持する1).その制御の中で,細胞内コレステロールが過剰となった場合には,オキシステロールをリガンドとするLXR(liver X receptor)が活性化され,コレステロール輸送体の発現を誘導することで,余剰コレステロールの排出を促進する6).さらに,胆汁酸をリガンドとするFXR(farnesoid X receptor)も胆汁酸合成の抑制を介してコレステロール排出経路に負のフィードバックをかけるなどLXRと相補的にコレステロール恒常性を調整している6)図1).

Journal of Japanese Biochemical Society 97(6): 805-813 (2025)

図1 脂質代謝を制御する転写因子

脂肪酸とトリグリセリドの合成に関わる酵素の発現は,主にSREBP-1cやChREBPによって誘導される.脂肪酸分解に関わる酵素の発現は,PPARαやCREBHによって誘導される.トリグリセリドの分解を担うリパーゼの発現はPPARα, CREBHに加えてFOXO1による誘導も存在する.コレステロール合成に関わる酵素の発現はSREBP-2によって誘導される.コレステロール排出を担う輸送体や胆汁酸の合成に関与する酵素の発現はLXRによって誘導され,FXRは逆に発現を抑制する.ABCG5:ATP-binding cassette transporters G5, ABCG8:ATP-binding cassette transporters G8, ABCA1:ATP-binding cassette protein A1, CYP7a1:cholesterol 7 alpha hydroxylase, SQLE:squalene epoxidase, HMGCR:3-hydroxy-3-methylglutaryl-CoA reductase, HMGCS:HMG-CoA synthase, ACC1:acetyl-CoA carboxylase, FASN:fatty acid synthase, GPAT:glycerol-3-phosphate acyltransferase, DGAT:diacylglycerol acyltransferase, CPT1A:carnitine palmitoyltransferase 1A, ACOX1:acyl-CoA oxidase 1, ACSL:long-chain acyl-CoA synthetase, ATGL:adipose triglyceride lipase, HSL:hormone sensitive lipase.

3. 老化と脂質代謝

加齢に伴う脂質代謝の変化は,大きく「脂質合成の亢進」と「脂質分解・消費の低下」の二面から進行する7).特に肝臓ではミトコンドリアの機能低下によるβ酸化の低下やインスリン分泌の増加に伴う脂質合成の亢進が顕著にみられる8, 9).その結果,肝細胞内にトリグリセリドが過剰に蓄積され代謝異常関連脂肪性肝疾患(metabolic dysfunction associated steatotic liver disease:MASLD)のリスクが増加する10).一方,骨格筋や心筋においてもミトコンドリア数やミトコンドリア機能が低下することで,β酸化による脂肪酸の消費が減少する11).その余剰な脂肪酸は筋肉や心筋内に異所的に沈着し,局所の代謝機能を低下させるだけでなく,全身のエネルギー需要バランスを乱す要因となる12).脂肪組織では加齢に伴い脂肪前駆細胞の分化能が低下し新規成熟脂肪細胞の生成が減少する.これに対して既存の脂肪細胞は過剰な脂質を蓄積して肥大化し,慢性的な炎症を誘発する.さらに,リパーゼ活性の低下によりエネルギー需要が高まった際の脂質動員が不十分になる13).これら複数の臓器における機能障害あるいは加齢に伴う肥満が,インスリン抵抗性の進行やインスリン感受性の低下を引き起こし,代償としてインスリン分泌を増加させる14).また,血中脂質プロファイルにも変化がみられ,高齢者ではLDLコレステロールが上昇しやすく,HDLコレステロールが低下しがちである.さらに,食後のトリグリセリド値が上昇しやすい傾向もあり,動脈硬化や心血管疾患リスクが増大する15).これらの複合的な変化によって,加齢は「脂質合成の亢進」と「脂質分解・消費の低下」を生み出し,老化関連疾患の発症・進展を加速させる.

4. 加齢に伴う脂肪酸合成の亢進と転写因子

加齢に伴う肝臓における脂質合成の増加には,脂質合成のマスターレギュレーターであるSREBP-1cの発現増加および活性化が深く関与している.インスリンはSREBP-1cの転写を誘導する主要なホルモンであり1),加齢により生じるインスリン抵抗性に起因する慢性的な高インスリン状態は,SREBP-1cの持続的な活性化を引き起こす重要な要因となる12).高インスリン状態によるインスリンシグナル経路AKT-mTORC1軸の活性化は,SREBP-1の小胞体からゴルジ体への移行およびその後の切断・核移行を促進する16, 17).実際に老齢マウスの肝臓では,核に局在する活性化型SREBP-1が増加することが報告されている18).また,加齢によって持続的な高血糖状態が誘導されることも知られており,これはインスリン抵抗性の進行や骨格筋量の減少などによるグルコース利用の低下を反映している19).これにより,グルコース代謝の変化に応答するChREBPの発現および核内活性が上昇し,脂肪酸合成がさらに増強される20).このように,加齢に伴う脂肪酸合成の増加は,SREBP-1cを中心とした転写因子や栄養シグナルの協調的変化によって引き起こされる.これらの変化は肝臓におけるde novo lipogenesisを促進し,老化現象の進行にとどまらず,MASLDをはじめとした老化関連疾患の病態基盤形成にも関与する重要な分子機構であると考えられる(図2).

Journal of Japanese Biochemical Society 97(6): 805-813 (2025)

図2 老化に伴うSREBP-1cの活性化

SREBPはINSIG・SCAP・SREBPの三者で複合体を形成し,小胞体に局在する.INSIGが離脱してSCAP-SREBPの複合体になるとゴルジ体に移行する.ゴルジ体ではS1PとS2Pによる2段階の切断を受け,切断されたN末端断片が核に移行して転写因子として機能する.老化に伴うインスリン分泌の増加はmTORC1を介して,SREBP-1のゴルジ体への移行および切断を促進し,SREBP-1を活性化する.これにより脂肪酸合成が亢進し,老化の進行や老化関連疾患の発症に加担する.TSC2:tuberous sclerosis 2, INSIG:insulin induced gene, S1P:site 1 protease, S2P:site 2 protease.

5. 老化関連疾患とSREBP-1

加齢に伴うSREBP-1の発現増加および脂肪酸合成の亢進は,しばしば「悪」とされる傾向がある.実際,SREBP-1をノックダウンした細胞では脂肪酸合成が抑制され,細胞老化が抑えられる18, 21).また,SREBP-1の増加はさまざまな老化関連疾患の進展と関連しており,多くの研究において,SREBP-1の抑制や減少が病態改善に寄与することが示されている1).たとえば,SREBP-1cを過剰発現させたマウスでは,血液中のトリグリセリドやVLDLコレステロールの増加,HDLコレステロールの減少が認められ動脈硬化の進行が促進される.反対にSREBP-1の欠損は動脈硬化を改善する22, 23).MASLDの病態においても,食餌や遺伝子改変などのさまざまなモデルで肝臓におけるSREBP-1cの増加が報告されており,SREBP-1の抑制がMASLDの予防や改善に有効であることが示されている24–26).そのため,SREBP-1はMASLD治療の標的分子として考えられる.

一方で,SREBP-1による脂肪酸合成は単なるエネルギー貯蔵のためのトリグリセリド合成にとどまらず,膜構成脂質や生理活性脂質の産生,タンパク質の翻訳後修飾,転写因子のリガンド生成など多岐にわたる役割を果たしている1, 27, 28).そのため,SREBP-1を単純に抑制することにはリスクが伴う.具体的には,SREBP-1の抑制により小胞体膜の流動性が低下し,小胞体ストレスが誘導されることで肝障害や肝がんへの進展を助長することが報告されている29).さらに,抗老化介入として知られるカロリー制限においても,脂肪組織におけるSREBP-1cの発現が不可欠であり,SREBP-1c欠損マウスではカロリー制限による抗老化効果が消失することが報告されている30, 31).また,炎症応答の抑制に関してもマクロファージにおけるSREBP-1の脂質代謝制御が重要である32, 33).SREBP-1cのスプライシングバリアントであり,脂肪酸およびコレステロール合成の両者を活性化するSREBP-1aのマクロファージ特異的欠損マウスでは,肝臓における抗炎症応答が損なわれ,脂肪肝から炎症を伴う代謝機能障害関連脂肪肝炎(metabolic dysfunction-associated steatohepatitis:MASH)への病態進行が促進される.さらに,肝臓特異的SREBP-1a欠損マウスにおいては,脂質蓄積がむしろ増加しMASLD病態の悪化が観察されている34)

このように,SREBP-1の制御は老化関連疾患に対する有望な治療戦略となりうる一方で,その重要性から制御の「時期・範囲・程度」を慎重に見極めなければ,かえって病態を悪化させるリスクをはらんでいる.

6. 加齢に伴う脂質分解の低下と転写因子

加齢に伴う脂質分解の低下は,ミトコンドリア機能の低下が主たる要因である.ミトコンドリアの生合成の低下による数の減少だけでなく,加齢により蓄積する酸化ストレスの影響でミトコンドリア自体の機能も損なわれる.これにより脂肪酸のβ酸化が抑制され,脂質分解が全体として低下する.脂質分解制御において中核的な役割を担う転写因子であるPPARαは,こうした代謝環境の変化に強く影響を受ける3).加齢により,肝臓におけるPPARαの発現量および転写活性が低下することが報告されており,その背景にはいくつかの機序が考えられる35).まず,ミトコンドリア機能低下に伴い,NAD濃度が減少することで,NAD依存性脱アセチル化酵素であるSIRT1(sirtuin 1)の活性が低下する.SIRT1はPPARαの転写共役因子でありミトコンドリア生合成のマスターレギュレーターであるPCC-1α(peroxisome proliferator-activated receptor gamma coactivator 1-α)を脱アセチル化して活性化する役割を持つため,SIRT1の低下はPGC-1αの機能を抑制し,結果としてPPARαの活性を低下させる36).これにより,β酸化関連遺伝子の発現が減少し,ミトコンドリア機能障害がさらに進行するという悪循環が形成される.さらにミトコンドリア機能低下に伴うATPの減少は,AMPK(AMP-activated protein kinase)の活性を低下させる.AMPKはSIRT1やPGC-1αの発現および活性を促進することで,間接的にPPARαの機能を高める役割を担う37).そのため,加齢に伴うAMPK活性の低下はSIRT1–PGC-1α–PPARα軸をさらに抑制し,脂質分解の低下を加速させると考えられる38).また,加齢に伴う慢性的な炎症の持続はTNFα(tumor necrosis factor α)やIL-1β(interleukin-1β)などの炎症性サイトカインを上昇させる.これらの炎症性サイトカインはNF-κB(nuclear factor-kappa B)の活性化を介して,SIRT1–PGC-1α–PPARα軸をさらに抑制する39).また,インスリン抵抗性の進行によって血中アディポネクチン濃度が低下し,これがPPARα活性の減弱に寄与する40).さらにPPARαの内因性リガンドであるω3系多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acid:PUFA)が加齢により減少することも,PPARαの機能を弱める一因である41)

以上のことから,加齢に伴うPPARαの機能低下は,脂質分解能力を著しく損ない,肝臓を中心としたエネルギー恒常性の破綻に直結する.その結果として,さまざまな老化関連疾患の発症・進展に深く関与することが明らかとなってきている(図3).

Journal of Japanese Biochemical Society 97(6): 805-813 (2025)

図3 老化に伴うPPARαの抑制

PGC-1αはPPARαの転写共役因子の一つであり,PGC-1αの抑制はPPARαの活性低下につながる.老化に伴いミトコンドリアの量的と質的な低下が進行すると細胞内のNADやATPが減少し,SIRT1やAMPKの活性が低下する.SIRT1やAMPKはPGC-1αの発現や活性を増加させるため,これらの抑制は結果としてPPARαの抑制につながる.さらに老化に伴う慢性炎症によりTNFαなどの炎症性サイトカインが増加し,NF-κB経路を介してSIRIT1を抑制することで,PPARαの抑制がさらに進行する.このように,加齢に伴うPPARαやPGC-1αの機能低下は,ミトコンドリアの量や機能のさらなる低下を引き起こし,負のフィードバックループが形成される.ROS:reactive oxygen species.

7. 老化関連疾患とPPARα

PPARαアゴニストとして最もよく知られるのは,脂質異常症の治療薬として臨床的に使用されているフィブラート系薬剤である.フィブラートはPPARαを活性化することで,脂肪酸のβ酸化を全身性に促進し,血液中トリグリセリドの低下やHDLコレステロールの上昇といった脂質プロファイルを改善する42).近年ではこうした脂質代謝改善作用に加えて,加齢に伴う慢性炎症の抑制や臓器機能の維持,さらには線虫(Caenorhabditis elegans)における寿命延長効果も報告されており,PPARαの活性化が抗老化に寄与する可能性が示唆されている43).また,PPARαの内因性リガンドであるω3系PUFAも,同様にC. elegansにおいて寿命を延伸し,哺乳類モデルでは加齢に伴う臓器不全や慢性炎症の進行を抑制することが報告されている41, 44).これらの知見は,PPARαを介した脂質分解制御が老化関連の病態制御において中心的役割を果たす可能性を支持している.PPARαが特に深く関与する老化関連疾患の一つとして,MASLDがあげられる.PPARα欠損マウスでは,加齢に伴って肝臓における中性脂肪の蓄積が顕著となり,血液中の遊離脂肪酸やコレステロール濃度の上昇とともに,MASLD病態が進展することが確認されている45, 46).対して,フィブラート系薬剤はさまざまなMASLDモデルマウスにおいて脂質蓄積の抑制や肝機能障害の改善効果を示すことが報告されている47).さらには,PPARαの標的遺伝子であるFGF21(fibroblast growth factor 21)のアナログ製剤はMASLD治療薬として臨床応用が期待されている48).一方,動脈硬化との関連においては,PPARαの活性化の効果は一様ではない.いくつかのアゴニストによっては動脈硬化が改善される例もあるが,PPARαに対する特異性の低さからか薬剤によっては明確な効果が示されない場合もある49).興味深いことにPPARα欠損マウスでは,APOA1(apolipoprotein A1)の発現上昇や血糖値の低下を伴って動脈硬化が抑制される報告もある50)

これらの知見は,PPARαの活性化がMASLDなどの肝疾患に対して明確な保護的効果を示す一方,心血管疾患に対しては疾患の進行段階や代謝状態により,その効果が異なる可能性を示している.そのため,疾患ごとの背景や個別の病態に応じたPPARα制御戦略の構築が求められる.

8. 老化関連疾患とCREBH

CREBHと老化との関連性はこれまで十分に解明されておらず,加齢に伴う発現量や活性の変動,あるいはCREBHが抗老化作用を有するかどうかについては不明な点が多い.しかしながら,CREBH過剰発現マウスではIGFBP-1(insulin-like growth factor-binding protein 1)が増加し,それに伴いIGF-1(insulin-like growth factor 1)のシグナルが抑制される51).IGF-1の活性低下は,線虫やマウスなどのモデル生物において寿命延長や抗老化効果と関連づけられており,CREBHが老化抑制に関与する可能性を示唆する知見といえる52).さらにCREBHは,脂質合成を促進するSREBP-1を抑制し,脂質分解を促進するPPARαを活性化する転写因子として同定されており,代謝異常を背景とする老化関連疾患に対して顕著な保護・改善作用を発揮する53, 54).実際に,CREBH欠損マウスでは血中トリグリセリドの上昇,肝臓におけるβ酸化の低下,生活習慣病改善ホルモンであるFGF21の発現低下が認められ,これらが重なってMASLDの早期発症および病態進展を引き起こす55).対照的に,CREBH過剰発現マウスではMASLDの進行が抑制され,β酸化の亢進,FGF21の発現増加,さらには生殖機能制御に関わるペプチドであるKISS1(kisspeptin 1)の発現上昇を介して,食事誘導性肥満やインスリン抵抗性を改善する56).また,古くより代謝改善作用が知られている中鎖脂肪酸が,近年の医療・健康分野における需要の高まりとともに再注目されており,その主要な分子機構の一つとしてCREBHの活性化があげられる.特に,中鎖脂肪酸による脂肪肝改善作用においては,CREBH–FGF21軸の活性化が重要な役割を果たす57).さらに,CREBHはPPARαとは異なり,動脈硬化に対して一貫した保護・改善作用を示すことが,複数のモデルマウスを用いた研究から報告されている58–60).この背景には,炎症応答に対する制御の違いや,CREBHが単にβ酸化を促進するだけでなく,脂質合成制御をつかさどるSREBP-1の活性化を抑制するという多面的な作用が寄与していると考えられる58)

CREBHは脂肪分解を自身で促進するのみならず,PPARαやSREBP-1といった脂質代謝の主要な転写因子とのクロストークを通じて,より包括的に脂質恒常性を維持する.他の転写因子と比較するとCREBHに関する知見は依然として限られているものの,その多面的な機能性から老化関連疾患に対する治療標的としての可能性は高く,今後のさらなる研究の進展が期待される(図4).

Journal of Japanese Biochemical Society 97(6): 805-813 (2025)

図4 CREBHによる脂質代謝制御

CREBHはSREBP-1と類似した活性化様式を有する.CREBHは小胞体膜に局在し,ゴルジ体へ移行後,S1PおよびS2Pによる2段階の切断を受け,切り出されたN末端断片が核に移行して転写因子として機能する.飢餓によって発現誘導され,中鎖脂肪酸などによるアセチル化修飾によってCREBHタンパク質は安定化する.CREBHはβ酸化関連酵素やFGF21, APOA4, APOC2などの発現を誘導し,脂質分解を亢進する.また,CREBHは小胞体においてSREBP-1と結合することで,SCAP-SREBPの複合体形成を阻害し,SREBPのゴルジ体への移行を抑制する.さらにCREBHは単独で機能するだけでなく,PPARαと強調的に作用することも脂質分解を活性化する.このようにCREBHは自身の転写活性を介して脂質分解を活性化するのみならず,他の転写因子とのクロストークを通じて,脂質代謝の恒常性維持に寄与している.APOA4:apolipoprotein A4, APOC2:apolipoprotein C2.

9. おわりに

加齢に伴う脂質代謝の変化は,単なるエネルギー恒常性の破綻にとどまらず,老化関連疾患の病態形成と密接に関与している.SREBP-1やPPARαに代表される転写因子による脂肪酸の合成・分解の制御バランスは,加齢によって著しく変動する.そして,この転写因子の機能変調に伴う脂質制御の破綻がミトコンドリア機能低下,炎症,線維化といった老化に関連する生物学的変化を誘導することが明らかにされてきている.そのため代謝を制御する転写因子の発現や活性を標的とした脂質代謝のリプログラミングは,老化関連疾患の予防・治療戦略としてきわめて有望である.今後,これらの転写因子と老化との統合的理解や転写因子の制御技術の発展により,健康寿命の延伸につながる新たな治療法の開発が期待される.

引用文献References

1) Shimano, H. & Sato, R. (2017) SREBP-regulated lipid metabolism: Convergent physiology–divergent pathophysiology. Nat. Rev. Endocrinol., 13, 710–730.

2) Herman, M.A. & Birnbaum, M.J. (2021) Molecular aspects of fructose metabolism and metabolic disease. Cell Metab., 33, 2329–2354.

3) Montaigne, D., Butruille, L., & Staels, B. (2021) PPAR control of metabolism and cardiovascular functions. Nat. Rev. Cardiol., 18, 809–823.

4) Nakagawa, Y., Araki, M., Han, S.I., Mizunoe, Y., & Shimano, H. (2021) CREBH systemically regulates lipid metabolism by modulating and integrating cellular functions. Nutrients, 13, 3204.

5) Santos, B.F., Grenho, I., Martel, P.J., Ferreira, B.I., & Link, W. (2023) FOXO family isoforms. Cell Death Dis., 14, 702.

6) Edwards, P.A., Kast, H.R., & Anisfeld, A.M. (2002) BAREing it all: the adoption of LXR and FXR and their roles in lipid homeostasis. J. Lipid Res., 43, 2–12.

7) Mutlu, A.S., Duffy, J., & Wang, M.C. (2021) Lipid metabolism and lipid signals in aging and longevity. Dev. Cell, 56, 1394–1407.

8) Guo, X., Asthana, P., Gurung, S., Zhang, S., Wong, S.K.K., Fallah, S., Chow, C.F.W., Che, S., Zhai, L., Wang, Z., et al. (2022) Regulation of age-associated insulin resistance by MT1-MMP-mediated cleavage of insulin receptor. Nat. Commun., 13, 3749.

9) Ramanathan, R., Ali, A.H., & Ibdah, J.A. (2022) Mitochondrial dysfunction plays central role in nonalcoholic fatty liver disease. Int. J. Mol. Sci., 23, 7280.

10) Smith, G.I., Shankaran, M., Yoshino, M., Schweitzer, G.G., Chondronikola, M., Beals, J.W., Okunade, A.L., Patterson, B.W., Nyangau, E., Field, T., et al. (2020) Insulin resistance drives hepatic de novo lipogenesis in nonalcoholic fatty liver disease. J. Clin. Invest., 130, 1453–1460.

11) Shou, J., Chen, P.J., & Xiao, W.H. (2020) Mechanism of increased risk of insulin resistance in aging skeletal muscle. Diabetol. Metab. Syndr., 12, 14.

12) Kolb, H., Kempf, K., & Martin, S. (2023) Insulin and aging - a disappointing relationship. Front. Endocrinol. (Lausanne), 14, 1261298.

13) Ou, M.Y., Zhang, H., Tan, P.C., Zhou, S.B., & Li, Q.F. (2022) Adipose tissue aging: Mechanisms and therapeutic implications. Cell Death Dis., 13, 300.

14) Mancuso, P. & Bouchard, B. (2019) The impact of aging on adipose function and adipokine synthesis. Front. Endocrinol. (Lausanne), 10, 137.

15) Liu, H.H. & Li, J.J. (2015) Aging and dyslipidemia: A review of potential mechanisms. Ageing Res. Rev., 19, 43–52.

16) Porstmann, T., Santos, C.R., Griffiths, B., Cully, M., Wu, M., Leevers, S., Griffiths, J.R., Chung, Y.L., & Schulze, A. (2008) SREBP activity is regulated by mTORC1 and contributes to Akt-dependent cell growth. Cell Metab., 8, 224–236.

17) Düvel, K., Yecies, J.L., Menon, S., Raman, P., Lipovsky, A.I., Souza, A.L., Triantafellow, E., Ma, Q., Gorski, R., Cleaver, S., et al. (2010) Activation of a metabolic gene regulatory network downstream of mTOR complex 1. Mol. Cell, 39, 171–183.

18) Kim, Y.M., Shin, H.T., Seo, Y.H., Byun, H.O., Yoon, S.H., Lee, I.K., Hyun, D.H., Chung, H.Y., & Yoon, G. (2010) Sterol regulatory element-binding protein (SREBP)-1-mediated lipogenesis is involved in cell senescence. J. Biol. Chem., 285, 29069–29077.

19) Tudurí, E., Soriano, S., Almagro, L., Montanya, E., Alonso-Magdalena, P., Nadal, Á., & Quesada, I. (2022) The pancreatic β-cell in ageing: Implications in age-related diabetes. Ageing Res. Rev., 80, 101674.

20) Salamanca, A., Bárcena, B., Arribas, C., Fernández-Agulló, T., Martínez, C., Carrascosa, J.M., Ros, M., Andrés, A., & Gallardo, N. (2015) Aging impairs the hepatic subcellular distribution of ChREBP in response to fasting/feeding in rats: Implications on hepatic steatosis. Exp. Gerontol., 69, 9–19.

21) Lee, D., Jeong, D.E., Son, H.G., Yamaoka, Y., Kim, H., Seo, K., Khan, A.A., Roh, T.Y., Moon, D.W., Lee, Y., et al. (2015) SREBP and MDT-15 protect C. elegans from glucose-induced accelerated aging by preventing accumulation of saturated fat. Genes Dev., 29, 2490–2503.

22) Li, Y., Xu, S., Mihaylova, M.M., Zheng, B., Hou, X., Jiang, B., Park, O., Luo, Z., Lefai, E., Shyy, J.Y., et al. (2011) AMPK phosphorylates and inhibits SREBP activity to attenuate hepatic steatosis and atherosclerosis in diet-induced insulin-resistant mice. Cell Metab., 13, 376–388.

23) Karasawa, T., Takahashi, A., Saito, R., Sekiya, M., Igarashi, M., Iwasaki, H., Miyahara, S., Koyasu, S., Nakagawa, Y., Ishii, K., et al. (2011) Sterol regulatory element-binding protein-1 determines plasma remnant lipoproteins and accelerates atherosclerosis in low-density lipoprotein receptor-deficient mice. Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 31, 1788–1795.

24) Ke, C., Xiao, C., Li, J., Wu, X., Zhang, Y., Chen, Y., Sheng, S., Fu, Z., Wang, L., Ni, C., et al. (2025) FMO2 ameliorates nonalcoholic fatty liver disease by suppressing ER-to-Golgi transport of SREBP1. Hepatology, 81, 181–197.

25) Han, J., Li, E., Chen, L., Zhang, Y., Wei, F., Liu, J., Deng, H., & Wang, Y. (2015) The CREB coactivator CRTC2 controls hepatic lipid metabolism by regulating SREBP1. Nature, 524, 243–246.

26) Rong, S., Xia, M., Vale, G., Wang, S., Kim, C.W., Li, S., McDonald, J.G., Radhakrishnan, A., & Horton, J.D. (2024) DGAT2 inhibition blocks SREBP-1 cleavage and improves hepatic steatosis by increasing phosphatidylethanolamine in the ER. Cell Metab., 36, 617–629.e7.

27) Hagen, R.M., Rodriguez-Cuenca, S., & Vidal-Puig, A. (2010) An allostatic control of membrane lipid composition by SREBP1. FEBS Lett., 584, 2689–2698.

28) Walker, A.K., Jacobs, R.L., Watts, J.L., Rottiers, V., Jiang, K., Finnegan, D.M., Shioda, T., Hansen, M., Yang, F., Niebergall, L.J., et al. (2011) A conserved SREBP-1/phosphatidylcholine feedback circuit regulates lipogenesis in metazoans. Cell, 147, 840–852.

29) Kawamura, S., Matsushita, Y., Kurosaki, S., Tange, M., Fujiwara, N., Hayata, Y., Hayakawa, Y., Suzuki, N., Hata, M., Tsuboi, M., et al. (2022) Inhibiting SCAP/SREBP exacerbates liver injury and carcinogenesis in murine nonalcoholic steatohepatitis. J. Clin. Invest., 132, e151895.

30) Kobayashi, M., Fujii, N., Narita, T., & Higami, Y. (2018) SREBP-1c-dependent metabolic remodeling of white adipose tissue by caloric restriction. Int. J. Mol. Sci., 19, 3335.

31) Fujii, N., Narita, T., Okita, N., Kobayashi, M., Furuta, Y., Chujo, Y., Sakai, M., Yamada, A., Takeda, K., Konishi, T., et al. (2017) Sterol regulatory element-binding protein-1c orchestrates metabolic remodeling of white adipose tissue by caloric restriction. Aging Cell, 16, 508–517.

32) Oishi, Y., Spann, N.J., Link, V.M., Muse, E.D., Strid, T., Edillor, C., Kolar, M.J., Matsuzaka, T., Hayakawa, S., Tao, J., et al. (2017) SREBP1 contributes to resolution of Pro-inflammatory TLR4 signaling by reprogramming fatty acid metabolism. Cell Metab., 25, 412–427.

33) Oishi, Y., Koike, H., Kumagami, N., Nakagawa, Y., Araki, M., Taketomi, Y., Miki, Y., Matsuda, S., Kim, H., Matsuzaka, T., et al. (2023) Macrophage SREBP1 regulates skeletal muscle regeneration. Front. Immunol., 14, 1251784.

34) Araki, M., Nakagawa, Y., Saito, H., Yamada, Y., Han, S.I., Mizunoe, Y., Ohno, H., Miyamoto, T., Sekiya, M., Matsuzaka, T., et al. (2022) Hepatocyte- or macrophage-specific SREBP-1a deficiency in mice exacerbates methionine- and choline-deficient diet-induced nonalcoholic fatty liver disease. Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol., 323, G627–G639.

35) Ye, P., Wang, Z.J., Zhang, X.J., & Zhao, Y.L. (2005) Age-related decrease in expression of peroxisome proliferator-activated receptor alpha and its effects on development of dyslipidemia. Chin. Med. J. (Engl.), 118, 1093–1098.

36) Scarpulla, R.C. (2011) Metabolic control of mitochondrial biogenesis through the PGC-1 family regulatory network. Biochim. Biophys. Acta Mol. Cell Res., 1813, 1269–1278.

37) Cantó, C., Gerhart-Hines, Z., Feige, J.N., Lagouge, M., Noriega, L., Milne, J.C., Elliott, P.J., Puigserver, P., & Auwerx, J. (2009) AMPK regulates energy expenditure by modulating NAD+ metabolism and SIRT1 activity. Nature, 458, 1056–1060.

38) Reznick, R.M., Zong, H., Li, J., Morino, K., Moore, I.K., Yu, H.J., Liu, Z.X., Dong, J., Mustard, K.J., Hawley, S.A., et al. (2007) Aging-associated reductions in AMP-activated protein kinase activity and mitochondrial biogenesis. Cell Metab., 5, 151–156.

39) Lim, W.S., Ng, D.L., Kor, S.B., Wong, H.K., Tengku-Muhammad, T.S., Choo, Q.C., & Chew, C.H. (2013) Tumour necrosis factor alpha down-regulates the expression of peroxisome proliferator activated receptor alpha (PPARα) in human hepatocarcinoma HepG2 cells by activation of NF-κB pathway. Cytokine, 61, 266–274.

40) Pagano, C., Soardo, G., Esposito, W., Fallo, F., Basan, L., Donnini, D., Federspil, G., Sechi, L.A., & Vettor, R. (2005) Plasma adiponectin is decreased in nonalcoholic fatty liver disease. Eur. J. Endocrinol., 152, 113–118.

41) Xiong, Y., Li, X., Liu, J., Luo, P., Zhang, H., Zhou, H., Ling, X., Zhang, M., Liang, Y., Chen, Q., et al. (2024) Omega-3 PUFAs slow organ aging through promoting energy metabolism. Pharmacol. Res., 208, 107384.

42) Araki, M., Nakagawa, Y., Oishi, A., Han, S.I., Wang, Y., Kumagai, K., Ohno, H., Mizunoe, Y., Iwasaki, H., Sekiya, M., et al. (2018) The Peroxisome Proliferator-Activated Receptor α (PPARα) agonist pemafibrate protects against diet-induced obesity in mice. Int. J. Mol. Sci., 19, 2148.

43) Brandstädt, S., Schmeisser, K., Zarse, K., & Ristow, M. (2013) Lipid-lowering fibrates extend C. elegans lifespan in a NHR-49/PPARalpha-dependent manner. Aging (Albany NY), 5, 270–275.

44) Qi, W., Gutierrez, G.E., Gao, X., Dixon, H., McDonough, J.A., Marini, A.M., & Fisher, A.L. (2017) The ω-3 fatty acid α-linolenic acid extends Caenorhabditis elegans lifespan via NHR-49/PPARα and oxidation to oxylipins. Aging Cell, 16, 1125–1135.

45) Qiu, Y.Y., Zhang, J., Zeng, F.Y., & Zhu, Y.Z. (2023) Roles of the peroxisome proliferator-activated receptors (PPARs) in the pathogenesis of nonalcoholic fatty liver disease (NAFLD). Pharmacol. Res., 192, 106786.

46) Montagner, A., Polizzi, A., Fouché, E., Ducheix, S., Lippi, Y., Lasserre, F., Barquissau, V., Régnier, M., Lukowicz, C., Benhamed, F., et al. (2016) Liver PPARα is crucial for whole-body fatty acid homeostasis and is protective against NAFLD. Gut, 65, 1202–1214.

47) Mahmoudi, A., Jamialahmadi, T., Johnston, T.P., & Sahebkar, A. (2022) Impact of fenofibrate on NAFLD/NASH: A genetic perspective. Drug Discov. Today, 27, 2363–2372.

48) Loomba, R., Sanyal, A.J., Kowdley, K.V., Bhatt, D.L., Alkhouri, N., Frias, J.P., Bedossa, P., Harrison, S.A., Lazas, D., Barish, R., et al. (2023) Randomized, controlled trial of the FGF21 analogue pegozafermin in NASH. N. Engl. J. Med., 389, 998–1008.

49) Miao, M., Wang, X., Liu, T., Li, Y.J., Yu, W.Q., Yang, T.M., & Guo, S.D. (2023) Targeting PPARs for therapy of atherosclerosis: A review. Int. J. Biol. Macromol., 242, 125008.

50) Tordjman, K., Bernal-Mizrachi, C., Zemany, L., Weng, S., Feng, C., Zhang, F., Leone, T.C., Coleman, T., Kelly, D.P., & Semenkovich, C.F. (2001) PPARalpha deficiency reduces insulin resistance and atherosclerosis in apoE-null mice. J. Clin. Invest., 107, 1025–1034.

51) Nakagawa, Y., Kumagai, K., Han, S.I., Mizunoe, Y., Araki, M., Mizuno, S., Ohno, H., Matsuo, K., Yamada, Y., Kim, J.D., et al. (2021) Starvation-induced transcription factor CREBH negatively governs body growth by controlling GH signaling. FASEB J., 35, e21663.

52) Bartke, A. (2005) Minireview: Role of the growth hormone/insulin-like growth factor system in mammalian aging. Endocrinology, 146, 3718–3723.

53) Nakagawa, Y., Satoh, A., Yabe, S., Furusawa, M., Tokushige, N., Tezuka, H., Mikami, M., Iwata, W., Shingyouchi, A., Matsuzaka, T., et al. (2014) Hepatic CREB3L3 controls whole-body energy homeostasis and improves obesity and diabetes. Endocrinology, 155, 4706–4719.

54) Nakagawa, Y., Satoh, A., Tezuka, H., Han, S.I., Takei, K., Iwasaki, H., Yatoh, S., Yahagi, N., Suzuki, H., Iwasaki, Y., et al. (2016) CREB3L3 controls fatty acid oxidation and ketogenesis in synergy with PPARα. Sci. Rep., 6, 39182.

55) Nakagawa, Y., Oikawa, F., Mizuno, S., Ohno, H., Yagishita, Y., Satoh, A., Osaki, Y., Takei, K., Kikuchi, T., Han, S.I., et al. (2016) Hyperlipidemia and hepatitis in liver-specific CREB3L3 knockout mice generated using a one-step CRISPR/Cas9 system. Sci. Rep., 6, 27857.

56) Satoh, A., Han, S.I., Araki, M., Nakagawa, Y., Ohno, H., Mizunoe, Y., Kumagai, K., Murayama, Y., Osaki, Y., Iwasaki, H., et al. (2020) CREBH improves diet-induced obesity, insulin resistance, and metabolic disturbances by FGF21-dependent and FGF21-independent mechanisms. iScience, 23, 100930.

57) Cao, Y., Araki, M., Nakagawa, Y., Deisen, L., Lundsgaard, A., Kanta, J.M., Holm, S., Johann, K., Brings Jacobsen, J.C., Jähnert, M., et al. (2024) Dietary medium-chain fatty acids reduce hepatic fat accumulation via activation of a CREBH-FGF21 axis. Mol. Metab., 87, 101991.

58) Nakagawa, Y., Wang, Y., Han, S.I., Okuda, K., Oishi, A., Yagishita, Y., Kumagai, K., Ohno, H., Osaki, Y., Mizunoe, Y., et al. (2021) Enterohepatic transcription factor CREB3L3 protects atherosclerosis via SREBP competitive inhibition. Cell. Mol. Gastroenterol. Hepatol., 11, 949–971.

59) Park, J.G., Xu, X., Cho, S., & Lee, A.H. (2016) Loss of transcription factor CREBH accelerates diet-induced atherosclerosis in Ldlr-/- mice. Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 36, 1772–1781.

60) Shimizu-Albergine, M., Basu, D., Kanter, J.E., Kramer, F., Kothari, V., Barnhart, S., Thornock, C., Mullick, A.E., Clouet-Foraison, N., Vaisar, T., et al. (2021) CREBH normalizes dyslipidemia and halts atherosclerosis in diabetes by decreasing circulating remnant lipoproteins. J. Clin. Invest., 131, e153285.

著者紹介Author Profile

荒木 雅弥(あらき まさや)

富山大学学術研究部薬学・和漢系(和漢医薬学総合研究所) 助教.博士(医学).

略歴

2017年明治大学農学部農芸化学科卒業.19年筑波大学大学院人間総合科学研究科修士課程修了.23年同大学院同研究科博士課程修了.23年富山大学学術研究部薬学・和漢系特命助教.25年より現職.

研究テーマと抱負

SREBPとCREBHを中心とした転写因子による脂質代謝制御の生理的意義の解明.

中川 嘉(なかがわ よしみ)

富山大学学術研究部薬学・和漢系(和漢医薬学総合研究所) 教授.博士(農学).

略歴

1997年東京理科大学基礎工学部卒業.2002年筑波大学大学院農学研究科単位取得退学.02年筑波大学臨床医学系/先端学際領域研究センター助手.06年筑波大学大学院人間総合科学研究科講師.14年筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)准教授.10~11年カリフォルニア大学サンフランシスコ校サンフランシスコ総合病院博士研究員.20年より現職.

研究テーマと抱負

生活習慣病発症に関わる遺伝子発現制御機構の解明.

ウェブサイト

https://toyamacbr.wixsite.com/website

This page was created on 2025-11-18T15:31:45.992+09:00
This page was last modified on 2025-12-12T14:47:52.000+09:00


このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。