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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 98(1): 47-55 (2026)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980047

総説Review

フェロトーシス誘導起点としてのリソソームLysosomes as a key organelle for ferroptosis induction

九州大学大学院薬学研究院Faculty of Pharmaceutical Sciences, Kyushu University ◇ 〒812–8582 福岡市東区馬出3–1–1 ◇ 3–1–1 Maidashi, Higashi-ku, Fukuoka 812–8582, Japan

発行日:2026年2月25日Published: February 25, 2026
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フェロトーシスは鉄依存的な脂質過酸化反応を起因とする細胞死であり,がんの新たな治療標的として注目されている.この脂質過酸化反応の誘導,抑制機序は徐々に解明され,最終的に形質膜で細孔が形成されることが指摘された.しかし,細胞内のどこで脂質過酸化反応が生じ,どのように鉄を利用して細胞死を誘導するのかは不明であり,この理解は疾患治療の応用法提案につながる.本稿では,蛍光検出プローブが脂質過酸化の抑制剤として機能することに着目し,フェロトーシス誘導起点としてリソソームを同定したことを紹介する.また,リソソーム膜透過性亢進を介した鉄の漏出がフェロトーシス誘導に重要であり,その利用は,細胞株間のフェロトーシス感受性差も克服できる可能性を示す.

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