Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 98(2): 220-230 (2026)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980220

特集Special Review

無脊椎動物の概日,概潮汐,概(半)月リズムとその生理機構Circadian, circatidal, and circa(semi)lunar rhythms and their physiological mechanisms in invertebrates

大阪大学大学院理学研究科Graduate School of Science, The University of Osaka ◇ 〒560–0043 大阪府豊中市待兼山町1–1 ◇ 1–1 Machikaneyamacho, Toyonaka-shi, Osaka 560–0043, Japan

発行日:2026年4月25日Published: April 25, 2026
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環境からの刺激がない恒常条件でもさまざまな周期で継続する生物リズムが知られており,これらのリズムを駆動する機構として概日時計(約24時間),概潮汐時計(約12.4時間),概半月時計(約15日),概月時計(約30日)などが知られている.多様な無脊椎動物でこれらのリズムと時計機構が解析されている.軟体動物ナツメガイの1種では,眼の時計細胞を単独で培養し細胞膜のイオンコンダクタンスから概日リズムの発生・出力機構が調べられている.概潮汐リズムは節足動物の甲殻類において,概日時計に関わる時計遺伝子Bmalが概潮汐リズムの形成に関わる種が見つかっている.海に生息する昆虫ユスリカの仲間では概半月リズムに概日時計の関与が論理的に示され,環形動物イソツルヒゲゴカイの概月リズムには概日時計と独立した概月時計の存在が示された.

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