生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 92(5): 632-639 (2020)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2020.920632

特集Special Review

ペルオキシソームにおける脂肪酸酸化の役割Roles of peroxisomal oxidation of fatty acids

1京都薬科大学衛生化学分野Department of Environmental Biochemistry, Kyoto Pharmaceutical University ◇ 〒607–8414 京都府京都市山科区御陵中内町5 ◇ 5 Misasaginakauchi-cho, Yamashina-ku, Kyoto 607–8414, Japan

2徳島大学大学院社会産業理工学研究部Graduate School of Technology, Industrial and Social Sciences, Tokushima University ◇ 〒770–8513 徳島県徳島市南常三島町2丁目1番地 ◇ 2–1 Minami-josanjima-cho, Tokushima, 770–8513, Japan

発行日:2020年10月25日Published: October 25, 2020
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ミトコンドリアとペルオキシソームはいずれも脂肪酸酸化をつかさどるオルガネラである.両オルガネラにおける脂肪酸β酸化で得られる産物はいずれもアセチルCoAであり,ミトコンドリアではそれが直接エネルギー産生に用いられることから,ペルオキシソームはミトコンドリアのエネルギー産生を補助する役割を担うと考えられてきた.しかし,ペルオキシソーム病の解析から極長鎖脂肪酸やフィタン酸はペルオキシソームでのみ酸化されることが明らかになった.また,胆汁酸やドコサヘキサエン酸(DHA)はペルオキシソームで生合成されることなど,ペルオキシソームの脂肪酸酸化は独自の役割を担っており,脂質の分解と生合成および異物代謝に果たす役割が大きいことが明らかとなっている.本稿ではペルオキシソームにおける脂肪酸の酸化に焦点を当て,さまざまな脂質がペルオキシソームで酸化される意義や他のオルガネラとの連携について紹介したい.

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