生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society

アトモスフィアAtmosphere

絶滅危惧種?

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910739
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総説Reviews

ホスファチジルセリンの移層と死細胞の認識機構Mechanisms for phosphatidylserine translocation and recognition of dead cells

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910743

ホスファチジルセリンは,細胞膜において非対称に分布するリン脂質であり,その分布の変化はさまざまな生体反応を引き起こす.ホスファチジルセリンの分布を制御する分子,フリッパーゼの機能について概説する.

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マウス体内時計における時計因子の転写後および翻訳後制御に関する研究Posttranscriptional and posttranslational regulation of rhythmic components in circadian clockwork of mice

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910753

睡眠覚醒など約24時間周期の生理リズムを生み出す仕組みは概日時計と呼ばれる.本稿では,哺乳類における概日時計の分子メカニズムを概説するとともに,最近の我々の研究成果として特に,時計因子の転写後および翻訳後制御に関する研究を紹介する.

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CAST/ELKSタンパク質を介したアクティブゾーンの分子構造基盤と生理機能Biochemical and physiological properties of CAST/ELKS protein family in the active zone structure and function

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910763

神経終末には比較的電子密度が高いアクティブゾーンと呼ばれる構造体が存在し,シナプス小胞の動態を時空間的に制御している.本稿では,CAST/ELKSタンパク質ファミリーの機能解析を中心にアクティブゾーンの分子構造基盤とその生理機能について概説する.

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みにれびゅうMini reviews

ペリサイトのheterogeneityと病態への関与Heterogeneity of pericyte in health and disease

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910775

微小血管周囲に存在するペリサイトは,長らく機能不明な細胞として扱われてきたが,近年ペリサイト関連ノックアウトマウスの作出などによって科学的意義が解明され始めた.本稿では,ペリサイトのheterogeneityと病態への関与について最近の話題を総括する.

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がん細胞におけるE2Fファミリーの新たな役割——新規メンバーE2F3dによるミトコンドリア品質管理機構——E2F3d, a novel E2F family member, contributes to mitochondrial quality control in cancer

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910781

悪性がん細胞におけるミトコンドリアの品質管理は細胞の生存・増殖のために必須である.我々は,転写因子E2Fファミリーの新規メンバーであるE2F3dを同定し,マイトファジー受容体として働くことでミトコンドリアの品質管理に関与することを発見した.

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葉緑体DNA分解による種子植物のリン再利用戦略Degradation of chloroplast DNAs as an efficient strategy for phosphorus recycling in seed plants

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910785

植物の葉緑体には細胞内共生に由来する多コピーのDNAが存在する.この過剰なDNAは,遺伝情報であるだけでなく,特異的ヌクレアーゼにより分解されて再利用されることで,リン貯蔵の役割も担っていることが最近明らかにされた.

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単純糖質嗜好性の制御メカニズム:臓器連関と学習適応Regulation of simple sugar preference: inter-organ crosstalk and conditioning based learning

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910790

本稿では,体外からの補給が必要な栄養素である単純糖質について,その摂取を調節する機序の一端を担う臓器連関シグナルfibroblast growth factor 21(FGF21)-オキシトシン系と,その学習適応について概説する.

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有機化学的視点からの標的タンパク質精製・機能解明ツールの開発Development of chemical tools for purification and functional elucidation of a protein of interest

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910795

生物活性化合物の創薬展開において,これら化合物が標的とするタンパク質の同定や機能解明は不可欠である.本稿では,創薬標的タンパク質の精製・ラベル化ツールの開発について,著者らの研究成果を含めて解説する.

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microRNAによる新規インスリン抵抗性惹起作用の解明An intronic-microRNA screening revealed a previously unknown mechanism of obesity-related insulin resistance

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910800

本稿ではmicroRNAと肝臓におけるインスリン抵抗性との関わりについてこれまでの報告をまとめ,近年我々が明らかとしたイントロン性microRNAであるmiR-676とそのホスト遺伝子Edaによるインスリン抵抗性惹起メカニズムを解説する.

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ファゴサイトーシスにおけるSNAP-23の役割と制御機構Role of SNAP-23 in phagocytosis and its regulatory mechanism

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910805

SNAP-23は,マクロファージにおいてファゴソームの形成と成熟を担うSNARE タンパク質(膜融合装置)である.最近,各ステップのSNAP-23機能は,Ser95 のリン酸化により調節されることがわかった.その生理的意義なども含めて紹介する.

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アミノアシル転移RNAを標的とするトキシンの活性制御メカニズムRegulatory mechanism of the toxin targeting aminoacyl tRNA

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910810

アミノアシルtRNAのアミノ基をアセチル化して翻訳過程を阻害するトキシンとその活性を抑制するアンチトキシンの複合体構造解析から,アンチトキシンが活性型である二量体トキシンの二量体形成を阻害し,トキシンの活性を抑制することが明らかになった.

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もやもや病遺伝子の代謝制御機能Metabolic function of the moyamoya disease gene mysterin/RNF213

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910815

日本人に多い脳血管疾患もやもや病の責任遺伝子としてミステリンをクローニングした.ミステリン遺伝子にコードされるユニークな巨大複合体ATPアーゼ/ユビキチンリガーゼが,脂肪滴に局在して脂肪代謝制御に働くことを見いだした.

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テクニカルノートTechnical note

非線形ラマン分光による生細胞の分子イメージングMolecular imaging of living cells using nonlinear Raman spectroscopy

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910820

振動分光により得られる分子の指紋を,高速かつ高効率に取得できるcoherent anti-Stokes Raman scattering(CARS)分光を用いたラベルフリー・マルチカラーイメージングについて解説する.

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