生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society

追悼


アトモスフィア Atmosphere

Biochemistから学長になって思うこと

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980645
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創刊100周年記念総説 JBS 100th Anniversary Special Review

遠くを見る目 An eye for the distant

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980651

臨床医から基礎研究へと舵を切り,大隅研でオートファジー研究に取り組んだ駆け出しのころと,その後の酵母から哺乳類への研究の展開を振り返る.

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総説 Reviews

細胞内シグナル伝達研究に魅せられて Passion and trajectory in intracellular signal transduction research

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980659

PKCからRho-kinase,神経極性,DISC1,リン酸化プロテオミクス,KANPHOS,神経伝達物質シグナルへと展開した研究の歩みと,精神・神経疾患研究,AI・オミクス統合,創薬への展望を概説する.

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組織が記憶する炎症:なぜ炎症は慢性化するか? Tissue inflammatory memory: Why does inflammation become chronic?

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980672

なぜ炎症は慢性化するのか? 本稿ではCD4+ T細胞の脂質代謝を介した病原性獲得機構,CD4+ TRM細胞を制御する転写因子HLF,Ex-TRM細胞による炎症転移という最近の三つの研究から,新概念「組織炎症記憶」とその治療応用を概説する.

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神経変性疾患におけるSOD1ミスフォールディングの構造的理解 Molecular and structural insights into SOD1 misfolding in neurodegenerative diseases

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980683

筋萎縮性側索硬化症やイヌ変性性脊髄症における変異型SOD1のミスフォールディング機構を概説するとともに,病変部位に蓄積する異常SOD1の構造的特徴について,抗体や人工結合タンパク質を用いた解析から明らかになった筆者らの研究成果を紹介する.

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心臓発生とグルコース代謝:高血糖による先天性心疾患の病態 Cardiac development and glucose metabolism: Pathogenesis of congenital heart disease induced by maternal hyperglycemia

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980692

本稿では,正常な心臓発生におけるグルコース代謝の役割を概説した上で,母体高血糖が中心炭素代謝,細胞内シグナル伝達を介して胎児心形成に及ぼす影響を論じる.

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TRIMファミリータンパク質の多様性と機能 Diversity and functions of TRIM family proteins

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980708

本稿では,これまでのTRIMタンパク質の研究に関して,個別遺伝子の発見からファミリー概念の形成をたどる.さらに,RBCC構造に基づく分子機構,自然免疫における多様な機能,近年進展した基質探索技術,標的タンパク質分解法と創薬応用を概説する.

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みにれびゅう Minireviews

モジュール型ポリケタイド合成酵素における開始モジュールの構造と機能 Structure and function of the loading module in modular polyketide synthases

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980717

モジュール型ポリケタイド合成酵素は,ポリケタイド天然物の基本骨格を構築するマルチドメイン酵素である.本稿では,モジュール型ポリケタイド合成酵素の全体構造や反応機構などについて,最近の著者らの研究成果を交えて概説する.

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アーキアから真核生物へのRNAスプライシングエンドヌクレアーゼの構造進化 Structural evolution of RNA-splicing endonucleases from archaea to eukaryotes

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980723

RNAイントロン切断酵素の構造進化を通じて,基質認識機構の多様化,特異的ループ構造による機能拡張,アーキアから真核生物への分子進化とRNA-酵素共進化の原理を概説する.

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アポトーシス細胞排除におけるカルシウム波とメカノシグナル伝達の統合機構 Apoptotic cell extrusion:Integrating calcium waves with mechanochemical signaling

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980730

上皮組織内でアポトーシスが生じると,周囲の正常細胞によって排除される.本研究では,ゼブラフィッシュ胚の上皮組織をモデルとして用い,その機構を解析することで,これまで未解明であったメカノシグナル統合による排除制御機構を明らかにした.

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リソソームエキソサイトーシスによるユニーク糖鎖と糖鎖関連酵素の細胞外露出 Extracellular exposure of unique glycans and glycan-related enzymes via lysosomal exocytosis

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980735

がん細胞で発現がみられるパウチマンノース糖鎖は,リソソームで形成され,接着斑近傍でリソソームエキソサイトーシスによって細胞外へ露出する.本稿では,MYO18Bによる接着斑の成熟化とリソソームエキソサイトーシス制御機構について概説する.

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発生から加齢に至るミクログリアの機能変容と制御メカニズム Functional remodeling of microglia from development through aging and its regulatory mechanisms

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980739

ミクログリアは発生や老化,疾患など,状況に応じて機能を変化させる.本稿では,発生から老化に至るミクログリアの性質について概説するとともに,最近我々が発見した微小核伝播によるミクログリア変容のメカニズムを紹介する.

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LAMP2Bを介したミクロリポファジーの分子機構と役割 Molecular mechanisms and roles of LAMP2B-mediated microlipophagy

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980744

本稿では,脂肪滴を直接リソソームが取り込む経路であるミクロリポファジーについて,リソソーム膜タンパク質LAMP2Bを介した分子メカニズムおよび肥満関連病態との関わりについて紹介する.

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試験管内におけるリボソーム生合成の実現 In vitro reconstitution of ribosome biogenesis

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980750

細胞質を模した無細胞転写翻訳系において,全57種の大腸菌リボソーム遺伝子を一斉に発現させ,機能的リボソームの試験管内生合成に世界で初めて成功した.人工細胞研究の基盤となる成果である.

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糖尿病性神経障害の分子メカニズムと治療法の開発 Molecular mechanisms and therapeutic development in diabetic neuropathy

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980754

糖尿病性神経障害ではシュワン細胞ミトコンドリア機能障害が病態形成に関与しており,イメグリミンによる改善効果が期待される.また,脂質異常症合併糖尿病では酸化LDLと高血糖によるTLR4シグナル過剰活性化が新たな治療標的となりうる.

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分子内での「ねじれ」を利用した蛍光プローブの精密設計 Rational design of fluorescent probes utilizing intramolecular “twisting”

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980759

ローダミン色素のN原子にフェニル基が結合した色素分子は古くから無蛍光性であることが知られていた.著者らはこの無蛍光性メカニズムがねじれ型分子内電荷移動であることを明らかにし,さらにフェニル基なしで無蛍光性化する新たな分子設計法を確立した.

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真核生物とアーキアの間に見いだされた共通の染色体ドメイン形成機構 A common mechanism of chromosomal domain formation between eukaryotes and archaea

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980764

SMC複合体によるループ押し出しと,それを停止させるバリケードタンパク質は,真核生物においてTADと呼ばれる区画構造を形成する.筆者らは,これと同様のゲノム構造化機構を真核生物の起源となった原核生物ドメインであるアーキアにおいて発見した.

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魚類特異的なN型糖鎖脱離酵素,Ngly2 —Fish Glycobiologyノススメ— Ngly2, a fish-specific peptide: N-Glycanase: A gateway to fish glycobiology

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980768

魚類の未受精卵や受精卵,胚ではタンパク質に結合していない遊離糖鎖が蓄積していることが古くから知られていた.本稿ではこの遊離糖鎖の生成に関与する魚類特異的なN型糖鎖脱離酵素Ngly2について紹介する.

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呼気バイオマーカーによる生体内フェロトーシスの検出 Detection of in vivo ferroptosis using exhaled breath biomarkers

doi:10.14952/SEIKAGAKU.2026.980773

フェロトーシスは鉄依存的脂質過酸化により進行する制御性の細胞死機序である.我々は,揮発性酸化脂質を指標として,本細胞死を呼気中から検出し,細胞・動物・ヒトで生体内フェロトーシスを非侵襲的に評価できる可能性を示した.

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